メルカリShopsに出店しているショップさんに、こだわりや想いを伺っていく #ショップインタビュー 。Vol.18は、伊賀の伝統工芸である伊賀組紐や伊賀焼とコラボした「虹紐」「虹焼」を販売している「僕らの移住生活」さんです!今回は、加納克典さんと嶋田全宏さんにお話をうかがいました。
毎年6月は「プライド月間」(Pride Month)として、LGBT+の権利について啓発を促す様々な活動やイベントが世界中で実施されおり、メルカリとメルカリShopsでも、「プライド月間」をお祝いすると同時に、社会全体でのLGBT+への理解促進に少しでも貢献すべく様々な活動を実施します。詳しくは以下の記事もご確認ください↓
📔:メルカリ、「プライド月間」にLGBT+への理解促進に向けた取り組みを実施 (メルカリびより)
移住先でスタートした伝統的工芸品とLGBTQ+のコラボプロジェクト
ーお二人は2016年に三重県伊賀市に移住されたとのことですが、移住のきっかけを教えてください。
嶋田:自然豊かな場所に移住を考えていたのですが、当時加納はゲイであることをカミングアウトしていなかったので、なるべくひっそり暮らしたいなと思っていたんです。けれど、田舎で近所付き合いをしないのは難しいと門前払いされることが多くて。
そんな時、伊賀市がパートナーシップ宣誓制度(※1)を導入したことを知り、相談してみたんです。そこで対応してくださった移住コンシェルジュの方にゲイであることを伝えると「大歓迎です!」と。その温かい言葉に後押しされて、2016年8月に移住しました。
嶋田:その後、様々な出会いがあり、Ally(アライ)(※2)の仲間たちとレインボーカラーの「伊賀組紐」「伊賀焼」をそれぞれ「虹紐」「虹焼」と名付けて製造販売するプロジェクトをスタートしました。
※1 各自治体が同性同士のカップルを婚姻に相当する関係と認め、証明書を発行する制度
※2 LGBTを理解・支援する人のこと
ー「虹紐」と「虹焼」のプロジェクトとは、どういったものなのでしょうか?
嶋田:虹紐プロジェクトは、移住コンシェルジュの方が伊賀組紐老舗メーカー糸伍(いとご)の松田社長を紹介してくれたことがきっかけでした。松田社長は以前からLGBTQ+に関心があり、自分も啓発の手伝いがしたいという気持ちがあったそうです。そこで僕らの話を聞いて、レインボーカラーの組紐ブレスレットをプレゼントしてくれました。
すごく素敵だったので、販売させてくれませんか?と相談したところ快諾してくださり、「虹紐」と名付けて販売をスタートしました。
ロゴマークやパッケージデザインは、お世話になった別の移住コンシェルジュの方が協力してくださるなど、多くのAllyの仲間と共にプロジェクトを進めています。
啓発活動と聞くと、堅苦しいイメージを持つ方や苦手に感じる方がいると思うんですけど、ブレスレットをきっかけに身近に感じてもらえたらいいなと思っています。
嶋田:虹焼プロジェクトは、移住仲間でもある陶芸家の方に「夫婦茶碗のような、ペアの食器が欲しいんですよね」と話したことがきっかけでスタートしました。デザインやラッピングも他の移住仲間が手伝ってくれました。
加納:もともとは夫婦茶碗をイメージして2個セットで売ろうとしていたんですが、最終的には湯呑を単体で販売することにしました。それは、男女二元論の概念を壊したいという思いがあったからです。男女、男男、女女という組み合わせもあるけど、それ以外もある。レインボーカラーや単体販売には、そういったメッセージも込めています。
メルカリShopsの「匿名配送」は求めていたサービスだった
ーメルカリShopsに出店した理由を教えてください。
加納:一番の決め手は、出品者・購入者ともに個人情報を開示せずに配送ができる、匿名配送サービスの存在でした。
虹紐と虹焼は自分たちのオンラインショップで販売していたのですが、LGBTQ+当事者の中には名前や住所など個人情報を知られたくない方も多いんですね。そういった時に匿名配送はすごくありがたいサービスなんです。
嶋田:また、自分たちも普段からメルカリを利用していて、使い慣れているサービスだから導入しやすいというのも出店を決めた理由の一つでした。
伝統的工芸品の歴史と、商品ストーリーを丁寧に伝える
ー商品ページでは、どういった点を工夫していますか?
加納:写真は私が担当しているのですが、プロではないので撮影キットなどを駆使しています。また、サイズが分かるような工夫もしています。
センター

嶋田:商品説明は、前提として伊賀焼や伊賀組紐について知っていただきたいので、陶芸家さんの話を聞いたり、伊賀組紐の歴史を調べたりした上で説明文を書いています。また、この商品を作るに至ったストーリーも載せるようにしています。文章はAllyのみんなにも見てもらって、「もう少し柔らかめに書いた方がいいよ」などアドバイスを受けながら作成しています。
ー購入者からはどのような反応がありましたか?
嶋田:購入したことをツイートしてくれたり、「知人が購入したのをきっかけに購入しました!」と言ってくれる方がいたり、オンラインで買ったことをきっかけにオフラインイベントに足を運んでくださる方がいたり。すごく嬉しかったですね。
虹色の伝統的工芸品が広まってほしい
ー今後の展望について教えて下さい。
嶋田:一つは、人とのつながりが好きなので、メルカリShopsでもつながりを増やしていけたらと思っています。既に匿名配送がきっかけで、「個人情報を教えたくないけれど、情報交換をしたりビジョンを共有したりしたい方」とのつながりも生まれています。また、ストーリーに共感して購入・応援してくれるAllyの方々も増えています。このプロジェクトは本当にたくさんのAllyのみなさんに支えられているので、ありがたいです。
嶋田:もう一つは、僕らの取り組みを知って、虹紐・虹焼のような“虹色の伝統的工芸品”が他の地域にも広まったらいいなと思います。
加納:例えば虹焼のラッピングに虹紐を使うなど、伊賀の虹色の伝統的工芸品のコラボができるといいですね。そして、ほかの地域に虹色の伝統的工芸品ができたら、どんどんコラボしていきたいです。いいものを作っても知ってもらえなければ意味がないので、メルカリShopsを活用して若い方や海外の方にも広めていけたらいいですね。
伝統的工芸品とLGBTQ+がコラボして全国に発信している例はあまりないと思っていて。
僕らは40代ですが、学生だった頃は今のように当事者がオープンに自分たちのことを話せるようになるなんて、夢のまた夢でした。けれど、理想に向かって行動し続けていれば、実現できる。我々が一歩踏み出したい人のロールモデルになれたらいいなと思っています。
ー僕らの移住生活さん、ありがとうございました!
(取材・文/篠原舞)
メルカリShopsマガジンでは環境問題に注力しているショップや、地域に根ざしたショップを応援しています。こちらのインタビューもぜひ、ご覧ください↓




