メルカリShopsに出店しているショップさんに、こだわりや想いを伺っていくショップインタビュー。Vol.9は、岡山でデニム製品を販売している「ITONAMI」さんです。
ーITONAMIさんはどんなショップですか?
岡山県倉敷市の児島というデニムの一大産地でものづくりをしています。2015年にデニムの職人さんと出会って、ものづくりがすごく面白いなと思ったことがきっかけで自分と弟の2人で立ち上げました。
最初は店舗持たずに、キャンピングカーで全国を回って売っていました。2019年からは、その地域の中で宿泊施設 「DENIM HOSTEL float」も運営しながらものづくりをしています。

ーどんな製品を扱っていますか?
製品は、瀬戸内地域の児島地区や広島県の福山市などすべてデニムの産地にある工場と連携して作ったものです。
特に象徴的な商品にナイロンデニムの「Pride」があります。工場さんが世界に先駆けて開発したデニム素材を使っていて、職人やものづくりのプライドが伝わる、ITONAMIとしても象徴的なアイテムです。

とにかく瀬戸内地域のデニム工場の力を世界に届けていきたいと考えて製品づくりをしています。「DENIM HOSTEL float」の中のショップで販売したり、全国各地で不定期の販売会を開いたりしています。
ーECは、以前からやられていましたか?
はい、創業当初からオンラインの販売はやっていて、売れた商品の半分くらいはオンラインからの購入です。
実店舗での販売会を多数やっているわけではないので、オンラインでのご購入も多いです。
夢を共有し、ありのままを見せて応援してもらう
ーITONAMIさんはお客さんとのコミュニティ活動やストーリー発信をよくされていますが、どのようにやられているんでしょうか?
先のことまで色々決めているわけではないのですが、ありのままの実力というか「等身大」であることは意識しています。あえて大きくみせる必要はないですし、ありのままを見せることで応援してもらいながら、支えてもらいながら、少しずつ成長していくステップを大切にしています。
また、クラウドファンディングなどで応援してもらう機会も多いのですが、常にITONAMIの夢を共有して1つ先のやりたいことを掲げると、それに共感して集まってくれるという感じです。一緒にブランドを成長させていっているというスタンスがあるかもしれません。
アパレルブランドを超えて、会社としてチームとして何を成し遂げたいのかを掲げて、応援してもらいたい人と共有している感覚です。

ー現在はどんなプロジェクトに取り組まれていますか?
自分が必要じゃなくなったものが誰かにとって必要なものになる、みんなでものを作るというコンセプトのデニム回収のプロジェクト「FUKKOKU」です。2021年の4月に始めました。個人の不要になったデニムをお預かりして、それを粉砕してもう一度綿に戻して糸にして、新たなデニムを作るんです。
2021年の4〜6月が回収期間で、全国の約100拠点から個人に呼びかけて回収しました。集まったデニムを一度岡山に集めて、種類別や素材別に分けていたのが7月。8月に入ってからは再生いただく工場に持っていき、再生しているのが9月から11月。
年末くらいまでには再生されたデニム生地ができあがってくるので、それを製品化していくのが2022年のあたまです。
ー再生されたデニムの製品は誰でも購入できますか?
はい、広く一般に発売しようと思っています。全体の半分くらいはITONAMIでパンツやジャケット数百点くらいに製品化しようとしていて、残った半分は回収に協力いただいた43都道府県100の拠点と一緒に使っていきたいなと思っています。
東京の銭湯、盛岡の飲食店、福岡のセレクトショップなど、いろいろな地域や業態の方々に協力していただいたんです。それぞれのオリジナルアイテムを作って販売することでITONAMIを介さずとも、お店とお店のお客さんで結びつきをつくれるような、デニムを差し出してくれた人がそれを実感できるようなプロジェクトをできればと思っています。
ープロジェクトを立ち上げる際のアイディアはどのように思いつくのですか?
自分たちには「ものを長く愛着をもって使うことの良さ、自分なりの1着をもつことの豊かさ」をみんなに持ってもらいたいという大きな目的があります。
洋服を買って捨ててを繰り返すよりも、1つのものをじっくり長く育ててみる、向き合ってみることで得られる楽しさを届けたいとずっと考えているんです。
それを叶えるためにどうしたらいいんだろう?というのは常に考えていて、手段を思いついたら実行するというような感じです。
FUKKOKUも、デニムを再生する技術が工場にあるというのを聞いて思いついたプロジェクトです。
心の底から応援してよかった、関わってよかったと思ってもらえるための仕組みを考える
ーそういったアイディアに、さらにお客さんを巻き込んでいくんですね。
はい。自分たちだけでは何もできないので、どうやったら応援してもらえるかを考えるのが大事です。無理やり応援してもらうのと、気持ちよく応援してもらうのとでは全然違います。心の底から応援してよかった、関わってよかったと思ってもらえるための仕組みを考えます。

決して僕らが下になって頭を下げて応援してもらうのではく、役割は違えど1つのこと一緒に向かっていく形を考えています。そうじゃないと、どんどん大きいことに挑戦するのが難しくなると思っているので、健全に応援してもらうためにも、お互いよい関わり方を考えています。
お客さんは、作り手の制作過程や成長している姿をみてプロセスに共感したものを買いたい
ーメルカリShopsに登録してみようと思ったポイントは何でしょうか?
自分たちはゼロからスタートして、お客さんも発信を通じて知ってもらってた方々ばかりでしたが、メルカリという大きなプラットフォームの中で販売することで新たな方に違う切り口から知ってもらうことができるのであれば、自分たちにとってもすごく嬉しいなと思ったからです。
商品登録もとても楽でしたね。思ったよりも簡単に出品できました。
ーメルカリShopsで販売しているショップさんの中には、自分たちのストーリーを知ってもらうのが難しいと感じている方もいらっしゃいます。そういう方々がまず一歩始めるとすると何からやってみるのが良いでしょうか?
ものづくりされている人って、日々やられていることがあるので、その経過を見せるだけでも素人から見ると新鮮なことがたくさんあります。
意識して作り込んだものを発信しようとすると苦戦したり、いつまでたっても始められないかもしれないけど、お客さんや見ている人にとっては、作りての過程や成長している姿、プロセスに共感したものを買いたいと思うので気負わなくていいんじゃないかな。心構えのほうが大切だと思います。
ーありのままの姿、具体的などのようなことでしょうか?
例えばITONAMIの場合、日々の製造過程の話をしたり、今は出来ていないですが、デニムの兄弟が考えていることを音声で配信したりとか。素の日常の姿を発信しています。
ー今後、メルカリShopsでどのように活動したいですか?
FUKKOKUと上手く絡められるといいなと思っています。
不要になったものが誰かにとって必要なもの、というメルカリさんの事業とうまく結びつけて、回収してメルカリShopsで売ったりできたらおもしろいですよね。
再生系のデニムの販売はメルカリShopsでもやっていきたいなと思っています。
ーITONAMIさん、ありがとうございました!


