メルカリShopsは可能性の実験場 信州りんご屋 ringotoさん -ショップインタビュー

メルカリShopsに出店しているショップさんに、こだわりや想いを伺っていく #ショップインタビュー 。Vol.4は、信州産のりんごと、100%りんごジュースを販売する「信州りんご屋 ringoto」の山岸直輝さんです!

長野のりんごの魅力を届けたい。創業に込めた想い

ー「信州りんご屋 ringoto」を運営する、株式会社りんごとを立ち上げた経緯を教えてください。

僕は長野県の出身なのですが、地元はりんご畑が多く、もともとりんごを買う習慣はありませんでした。けれど、地元でもらったりんごを東京に持っていくと、周囲の人に「こんなりんごがあるんだね!」とすごく喜ばれて。

その様子を見て、届け先が間違ってなければしっかり売れる可能性を感じたのと同時に、その可能性に気づいていない農家さんが多いという課題感も持ちました。

個人的に東京のマルシェで長野のりんごを売ったりしていたのですが、いずれは長野に戻って、りんごの農家さんたちと一緒に取り組みたいという想いを抱くようになりました。そのさなか、2019年に全国で猛威をふるう台風の影響で地元の千曲川が氾濫。被害は甚大なものとなりました。

その状況を目の当たりにした時、りんごと支援者を結び、風景を守る活動やりんごを届ける活動をしたいと、信州りんごの魅力をまるごと届けるプロデュース会社として株式会社りんごとを創業しました。

ー社名の「りんごと」にはどのような想いが込められていますか?

二つありまして、一つは「産業を含めて、りんごを丸ごと届けたい」。二つ目は「“りんごと◯◯”という掛け合わせを生みたい」、という想いを込めています。

ー主にどういった取り組みをされているんですか?

例えば、「温泉×りんご 風呂あがりんごジュース」は、りんご湯イベントの開催がきっかけでした。長野県の一部地域ではお風呂にりんごを浮かべる慣習があり、それを東京の銭湯さんで実施させてもらったんですね。その時、お風呂上がりの飲み物として牛乳やビールはあるけど、ジュースってあまり置いてないなと思って。

そこで実験的に小瓶に入れたりんごジュースを作って、置いていただいたところ、すごく好評だったので商品化しました。

今までりんごが参入できていなかった温浴施設・温泉施設やお風呂上がりというシーンにジュースという形で提案したら、バチっとはまって。今は長野県内の旅館と、足立区の銭湯に置かせていただいています。

実験場としてのプラットフォーム

ーメルカリShopsに出店を決めた理由を教えてください。

農家さんが自分たちでできない実験を僕が代わりにやろうと思ったのがきっかけです。

実験というのは二つあって、一つは販売方法の実験です。例えば、5キロ箱で売っているりんごを2キロ箱で売ったらどうなるだろう?とか、500円で売っている一升瓶入りりんごジュースをワインボトル入りのオシャレな感じにして1500円で売ってみたらどうなるか?とか。そういった実験をするプラットフォームとして、メルカリShopsを使ってみようと思いました。

もう一つは、新しいプラットフォームであるメルカリShopsの使い方の実験です。農家さんは新しいサービスを試す時間的余裕があまりないので、まず僕らが使ってみて、その感想を共有したり、販路拡大の観点で導入を勧めたりするようにしたいなと考えたからです。

ーなるほど。メルカリShopsは実験の場として最適だったんですね。

あとは僕みたいな卸業をやってる人は、農家ではないので産直ECプラットフォームに出店ができないんですね。だからと言って、総合ECサイトに出店すると、価格競争に巻き込まれるリスクも否めないので、どうしようかと悩んでいたんです。

​​そんな中、メルカリShopsはすごく“ちょうどいい”というか。メルカリShopsは売り手と買い手の距離が近いので、僕らのような業者が出店しても、農家さんと買い手の距離感と同じような印象を保てる点が相性いいなと思ったんです。今までにないサービスだなと感じ、出店を決めました。

届けるべき人に、届けるために

ーどんな方に届けたいと考えていますか?

今までずっとりんごや農業に関わりがなかった人にいかに接触するかをすごく意識していて。
先ほど例に挙げた「5キロ箱で売っているりんごを2キロ箱で売ったらどうなるだろう?」という試みは、もともと農家さんは「ネットショップで売る時は、5キロ、10キロなど大容量で買うのが当たり前」という認識だったんですね。けれど、もっと少ない量をネットショップで欲しがっている層は絶対いるはず。
少量のりんごをスーパーで買う層と、大容量をネットで農家から取り寄せする層の、間の層が出てきているはずで、そこに届けたいなと思っています。

ー商品画像や説明文などで工夫されていることはありますか?

これからやろうと思っているのは、反響を見ながら仮説検証を繰り返すことです。例えば「鮮度を求めている」という仮説を置いて、文章内に「収穫後24時間以内発送」と入れてみる。他にも鮮度が伝わる写真を載せたり商品名にしたりするなどして、注文数が伸びるか検証してみる。その再現性を高めるためにいろいろ工夫していこうと考えています。

ー今後取り扱う予定の商品を教えてください。

知り合いの農家さんに直売所にしか出してないマムシ酒のようなりんごジュースを作っている方がいて。そういうマニアックなジュースを集めた飲み比べセットなど、農家の間のつながりがないとできない商品を出せるといいなと思っています。

また、試作中の干しりんごの燻製など市場には出回っていないものを数量限定で出したいと考えています。もし反響が良ければ正式に商品化して、大量に作りたいですね。

メルカリShopsをきっかけに、農業界・商品開発領域を盛り上げたい

ー最後に、今後の展望を教えてください。

先程お話ししたような、実験の場としてメルカリShopsを活用する農家さんがもっと増えて、ここでしか買えないものがどんどん出てくるといいなと思います。そうなることで、農業界や商品開発の分野が活性化するんじゃないかと期待しています。

ただ、農家さんがネットショップを始める際は繁忙期に販売しなければならないので、手が回らないといった課題を抱えがちです。どうしても通常業務の傍ら、ネット経由の注文品を箱詰めしなければならず、繁忙期をさらに忙しくすることになってしまうんですね。

それを避けるために、例えば事前に予約注文を受け付けるようにすれば、その個数に応じて収穫の時期には人手を確保しておくなど、計画的に進めることができます。この流れが定着したら、メルカリShopsは予約プラットフォームとしても活用できると思います。

このように、農家さんの課題を解決できるようなメルカリShopsの活用方法を模索していきたいと思っています。そして「信州りんご屋 ringoto」のページに、いろいろな農家さんの商品が出てくるようになるといいなと思っています。

ー信州りんご屋 ringotoさん、ありがとうございました!

信州りんご屋 ringoto【農家直送】- メルカリShops

(取材・文 / 篠原舞