飲食店などを経営している方で、新しい冷蔵庫を買うため古い業務用冷蔵庫を処分したいけれど、処分の仕方がわからず困っているという方もいるでしょう。業務用と家庭用冷蔵庫の処分方法は異なるため、正しく処分する必要があります。ここでは業務用冷蔵庫の正しい処分方法や処分にかかる費用について解説します。
業務用冷蔵庫の正しい処分方法・費用相場
業務用冷蔵庫は、一般家庭で使われる冷蔵庫とは区別され、決まったやり方で処分するように義務付けられています。
特にフロンガスを使用した業務用冷蔵庫の場合は、処分を依頼できる業者が限られているため、注意が必要です。
以下では、業務用冷蔵庫の適切な処分方法と、かかる費用について解説します。
粗大ごみや家庭ごみとして処分できない
業務用冷蔵庫は、粗大ごみとして自治体で回収してもらうことはできません。
また「冷蔵庫は”家電リサイクル法”の対象品目だから、購入したお店で引き取ってもらえる」と思う方もいるかもしれませんが、家電リサイクル法の対象になるのは一般的な家庭用冷蔵庫のみ。
業務用冷蔵庫は家電リサイクル法の対象外となり、産業廃棄物として専門の業者に処分を依頼する必要があります。
なお、サイズが小さくても、業務で使用したものは業務用冷蔵庫に分類されます。横型・縦型・ショーケースタイプなどの種類にも関係なく、業務で使用したものはすべて産業廃棄物として扱われます。
「産業廃棄物収集運搬業」の許可を持った業者に依頼する
業務用冷蔵庫は、「産業廃棄物収集運搬業」の許可を得ている業者に依頼して、処分します。
都道府県によっては、ホームページで「産業廃棄物収集運搬業者名簿」などが公開されていたり、各業者のホームページに許可番号とともに取得済みの許可が掲載されていたりします。
普段から業務用機器の廃棄をお願いしているお得意先があれば、そちらに依頼するのがスムーズでしょう。
なお、「産業廃棄物収集運搬業許可」を取得していない業者に頼んでしまった場合、依頼者にも罰則が科されることがあるため注意が必要です。許可を得ていない悪質な業者は、不法投棄や適切な処理をせずに廃棄することが考えられます。
業務用冷蔵庫の廃棄に必要な許可を取得している業者か、必ず確認するようにしましょう。
フロンガス使用の冷蔵庫の場合も専門業者へ依頼を
フロンガスを使用している業務用冷蔵庫は、より専門的な業者への依頼が必要です。
【必要な許可の違い】
- ノンフロンの場合:「産業廃棄物収集運搬業」許可があればOK
- フロンガス使用の場合:「産業廃棄物収集運搬業」+「第一種フロン類回収業者」
※フロンガス回収に必要な許可を得ていない業者であっても、許可を持つフロン回収業者と提携して業務用冷蔵庫を回収している場合もあります
フロンガスはオゾン層を破壊する恐れがあるため、「フロン回収・破壊法」で回収方法が定められています。そのため、適切な許可を得た業者に限り、フロン使用製品の回収が認められています。
なお、お使いの冷蔵庫にフロンガスが使用されているかどうかは、冷蔵庫の裏や内側に貼り付けられている銘柄シールで確認が可能です。
処分にかかる費用の相場
業務用冷蔵庫の処分費用の相場は、ノンフロンの場合で2~4万円、フロン使用の場合で5~10万円ほどです。
一般的な冷蔵庫と違い、業務用冷蔵庫はサイズや容量が大きく、搬出に必要なスタッフの人数や作業工程が増えるため、どうしても費用は高くなる傾向にあります。
費用を抑えようと料金の安い業者を探す場合は注意が必要です。極端に安い業者は、適切な処理方法を行わない悪質な業者である恐れがあります。
必要な許可を取得した業者であるかを確認したうえで、複数業者に見積もりを依頼することをおすすめします。
まだ使えるなら業務用製品専門の買取業者に買い取ってもらう
まだ使用できる業務用冷蔵庫は、買取してもらえる可能性があります。業務用製品を専門とした買取業者があるので、まだ使える場合はそちらに買取を依頼するのがおすすめです。
一般消費者向けのリサイクルショップでも売れることがありますが、専門的な知識を持ったスタッフがいるとは限らないため、適切な価格で買取してもらえない場合があります。
業務用冷蔵庫を売却する場合は、業務用製品専門の買取業者に依頼して、適切な価格で買取してもらいましょう。
新品購入時や退去時におすすめの処分方法
古い業務用冷蔵庫を手放す理由には、新しいものを購入することになった、あるいは現在の店舗を退去することになった、などさまざまな理由があると思います。
ここでは状況別に使える処分方法について解説します。
新品を購入するなら販売業者に下取りしてもらえる場合がある
新しい冷蔵庫を購入する場合、購入先の業者に引き取ってもらえることがあります。古い冷蔵庫の状態にもよりますが、下取り価格がつけば新品の冷蔵庫を安く購入することが可能です。
下取りを行っているかは業者や店舗によって異なるため、新品購入時はあらかじめ確認しておくと良いでしょう。
退去するなら居抜き譲渡する方法も
居抜きとは、退去時に建物内の家具や家電などの設備を残したまま退去することです。
次の入居者に残した設備を売却するかたちになるため、退去者にとっては退去費用を抑えることができ、入居者にとっては初期費用を抑えることができる、双方にメリットがあります。
退去にともない業務用冷蔵庫を処分する場合は、居抜き譲渡して、廃棄費用と退去費用を抑える方法も検討すると良いでしょう。
不要になった業務用品はメルカリで売るのもおすすめ
業務用冷蔵庫などの厨房機器や調理器具、不要になったものはメルカリで売ることもできます。
メルカリは個人間取引で、自分で販売価格を定められるため、希望の価格で売却することも可能です。売上金を新品購入の資金に充てることもできます。
ただし、メルカリでは安全面・衛生面に問題があるものは出品できません。カビが生えていたり、機械のなかに水が入ったりしていないか、確認したうえで出品しましょう。
最大450サイズまで!メルカリ便でおトクに簡単に売ることができる
業務用冷蔵庫のような大きいサイズだと、配送料が気になるという方も多いと思います。
メルカリなら、全国一律送料のメルカリ便を使って、最大450サイズまでおトクに簡単に発送することが可能です。
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サイズの大きい業務用家電を売るなら、お得で便利な発送ができるメルカリがおすすめです。
業務用冷蔵庫は法令に従って正しく処分しよう
業務用冷蔵庫は家庭用冷蔵庫とは区別され、「産業廃棄物収集運搬業」許可を取得した業者に処分を依頼する必要があります。費用はかかりますが、適切な業者に依頼しなければ、依頼者にも罰則が科せられます。必要な許可を取得した業者に正しく処分してもらいましょう。
まだ使える冷蔵庫の場合は、業務用製品専用の買取業者やメルカリで売却することもできます。メルカリならメルカリ便を使って発送も簡単に行えます。