ネットショップを運営していると、お客さまから返品を依頼されることがあります。トラブルにならないためにも、実際に起こる前に対処方法を知っておくことが大切です。この記事では、ネットショップでよくある返品例やメルカリShopsで返品を行う場合の流れ、返品特例についてご紹介します。
ネットショップはスマホひとつで開設できるメルカリShopsで


メルカリShopsは、フリマアプリ「メルカリ」内に、自分のお店が持てるモール型のネットショップサービスです。「メルカリ」アプリ上で出店や出品、在庫管理ができるため、スマホひとつで開設から運営までを行っていただけます。
またメルカリShopsの利用には、初期費用や固定の使用料金がかからないので、初期費用を抑えられるのも特徴です。かかる費用は、商品が売れたときの手数料と、売り上げを銀行口座に振り込むときの手数料のみでご利用いただけます。
さらにメルカリShopsは、フリマアプリ「メルカリ」をご利用のお客さまに向けて商品がアピールできます。
独自で集客活動を行わなくてもたくさんのお客さまに向けて商品をアピールできるので、ネットショップに挑戦してみたいけど、売れるか心配という初心者の方でも挑戦しやすくおすすめです。
通販で返品される代表事例


通販で購入された商品が返品される理由には、お客さま都合とお店側による都合の二通りがあります。
ここでは、それぞれ多い理由を見ていきましょう。
お客さまによる都合
お客さま都合で返品される理由には、次のようなものがあります。
- 購入したけど必要なくなった
- 間違って購入した
- 購入したものと違う商品が届いた
- 思っていたものと違った
- 色、サイズ、数量などを間違えた
- 代金が支払えない
上記の理由はほんの一部です。中にはトラブルにつながる場合もあるため注意が必要です。
お客さま都合の場合は、商品の欠陥など正当な理由ではない場合、返品希望を断ることもできます。
また、返品する際は、送料や手数料などはお客さまにご負担いただくのが一般的です。
お店側による都合
お店側による都合で返品となる理由は、以下の通りです。
- 色、サイズ、数量が注文内容と異なる
- ご注文いただいたものとは全く違う商品が届いた
- 届いた商品が破損していた
- 商品に不備がある
これらの理由は、お客さまに非はなくお店側の過失なので、返品希望があったら必ず承諾しましょう。返送にかかる送料はお店側が負担します。
ネットショップではクーリングオフは適用される?


クーリングオフとは、訪問販売や電話勧誘販売など一定の契約に限って、8日以内であれば無条件で返品できる制度です。
ネットショップは通信販売にあたるため、クーリングオフは適用されないので、無条件で返品されることはありません。
お客さまが返品を希望する際は、お店側とお客さま側での話し合いで、返品になるかどうかを決めることとなります。
メルカリShopsの商品を返品する流れ
ここでは、メルカリShopsの商品を返品する際の流れをご紹介します。
お客さまから返品したい旨の取引メッセージが届く
メルカリShopsでの返品は、お客さまとショップ側の話し合いで、双方が同意したうえで返品することになります。お客さまが返品を希望されている場合は、まずは取引メッセージから返品したいという旨のメッセージをお送りいただきます。
取引メッセージで返品理由を確認、納得したら返品に同意する
お客さまから返品希望のメッセージが届いたら、まずはなぜ返品をしたいのか理由を聞きましょう。理由に納得できた場合は、返品に同意します。
お客さまから返送してもらう
お客さまに返送先を伝えて、商品を返送してもらいます。この際、到着後にキャンセル申請を行ってもらうように伝えます。
商品が到着したらキャンセル申請を行う
お客さまからの商品が手元に届いたら、商品を確認します。問題がなければ、「メルカリ」アプリ内で、キャンセル申請に同意します。
もしキャンセル申請フォームが表示されない場合は、返品商品が届いた後に、「マイページ」にあるお問い合わせからメルカリShopsサポートまでご連絡ください。
お客さまにキャンセル申請に同意してもらう
キャンセル申請をすると、申請を受けたお客さまの方で同意されます。
申請完了後にメルカリShops側でキャンセル対応を行う
双方が同意すると申請が完了するので、メルカリShops側でキャンセル対応を行います。
商品の返品依頼に返信する際のメッセージ例


お客さまから商品の返品依頼メッセージが届いたら、返信する必要があります。ただどのように対応したら良いのか迷う方も少なくないでしょう。
ここでは、返品依頼があった際に、返送するメッセージの例文をご紹介します。
お客さま都合の場合
【件名】商品の返品について
〇〇様
お世話になっております。
〇〇(ご自身のショップ名)の店長〇〇と申します。
先日は、当店の商品をご注文いただきありがとうございました。
ご注文いただきました商品の返品をご希望とのことで、内容を確認させていただきました。
今回の場合、お客さま都合の返品になりますので、恐れ入りますが、商品の返送時の送料をご負担いただくことになります。
送料をご負担いただける場合のみ、返品可能となります。今一度ご確認の上、再度返品されるかのお返事をいただけますと幸いです。
また当店より配送会社に商品の引き取りを依頼させていただきますので、ご希望の良い日時をご連絡ください。
お手数をおかけしまして大変申し訳ございませんが、何卒ご協力よろしくお願いします。
—————【ネットショップの署名】————-
【ネットショップの名前】 店長○○
運営会社:株式会社△△
住所:〒601-0001 〇〇県〇〇市○○区○○町〇〇〇
TEL:075-1234-5678 / FAX:075-1234-5678
営業時間:平日○時~○時まで
—————————————————-
販売店都合の場合
【件名】商品の返品について
〇〇様
お世話になっております。
〇〇(ご自身のショップ名)の店長〇〇と申します。
先日は、当店の商品をご注文いただきありがとうございました。
この度は当店の不手際でご迷惑をおかけして、誠に申し訳ございませんでした。
大変恐れ入りますが、商品の返品手続きを実施させていただきます。
なお、返品につきましては、当店指定の配送会社にて、商品の引き取りをさせていただきたいと思います。
お手数をおかけして申し訳ありませんが、商品の引き取り対応が可能な日時をご指示ください。
商品が当店に届き次第、ご注文をキャンセルとさせていただきます。
また、返送にかかる送料は当店にて負担させていただきますので、ご安心くださいませ。
メルカリShopsにてキャンセルの申請が届きましたら、お手数ですが同意をしていただくようお願いいたします。
お手数をおかけし申し訳ございませんが、何卒ご協力のほどよろしくお願いいたします。
—————【ネットショップの署名】————-
【ネットショップの名前】 店長○○
運営会社:株式会社△△
住所:〒601-0001 〇〇県〇〇市○○区○○町〇〇〇
TEL:075-1234-5678 / FAX:075-1234-5678
営業時間:平日○時~○時まで
—————————————————-
返品トラブルにならないように返品特約を設定しよう


返品トラブルを回避するためにも、事前にどこまで返品に応じるかをお客さまにわかるように返品特約に記載しておくことが大切です。
ここでは、返品特約についてご紹介します。
返品特約とは
返品特約とは、ネットショップ運営者がお客さまに返品の条件などがわかるよう、事前に条件等を記載する内容のことです。
特定商取引法によると、返品特約の表示や記載に不備があった場合は、商品が到着後8日以内であれば、返品に関する送料を負担すれば、購入者側が商品を返品できる権利があります。
逆に言えば、返品特約を定め記載しておけば、お客さまによる都合の返品依頼は断ることができます。返品トラブルを避けたい場合は、返品特約をしっかりと記載しておくことが大切です。
出典:消費者庁|特定取引法 通信販売における返品特約の表示についてのガイドライン
メルカリShopsではノークレーム・ノーリターンの記載はできない
メルカリShopsでは、みなさまにあんしん・あんぜんにご利用いただくため、ノークレーム・ノーリターンなどの記載は禁止されています。
お客さま都合の返品希望に応じるかどうかは、ショップ側の判断におまかせしています。
なお、メルカリShopsでは、商品に欠陥がある場合や、発送した商品に誤りがあるなど、正当な理由がある場合にも関わらず返品に応じない行為は禁止しており、このような理由で返品したいという申し出には必ず応じていただくようお願いします。
返品特約の記載例
返品特約に記載すべき内容は、以下の通りです。
- 返品可能な条件を記載する(商品の状態、商品到着からの日数など)
- 送料負担は、ショップ側となるのかお客さま側となるのか
(記載例)
ご注文と異なる商品が届いた場合、または商品に欠品がある場合を除き、返品はお受けできません。返品を希望される場合は、商品到着後5日以内にご連絡ください。
あんしんしてネットショップ運営をしたいならメルカリShopsがおすすめ


あんしんしてネットショップ運営をしたいなら、メルカリShopsの活用がおすすめです。
ここでは、メルカリShopsの主な魅力を4つご紹介します。
- 月間利用者2,000万人以上のフリマアプリ「メルカリ」のお客さまに向けて商品をアピールできる
- メルカリアカウントがあればすぐに始められる
- 稼げるようになれば安定的な収入が得られる
- 初期費用・月額料無料
それぞれを詳しくみていきましょう。
月間利用者2,000万人以上のメルカリのお客さまに向けてアピールできる
メルカリShopsは、フリマアプリ「メルカリ」内でネットショップが運営できるサービスです。商品登録や出品方法は「メルカリ」と同じで、商品の販売をすると、「メルカリ」で出品した場合と同様、トップ画面や検索画面に表示されます。
そのため、販売開始直後から「メルカリ」をご利用いただいている月間2,000万人以上のお客さまに自分の商品を見てもらえます。
ネットショップ運営で重要となる集客活動をしなくても、多くのお客さまに見てもらえる機会が増えるので、売れる確率が高くなるのです。
メルカリShopsでは、ネットショップ運営初心者がつまづきやすい集客問題が解決できるので、これからネットショップ販売を始める方にもおすすめです。
メルカリアカウントがあればすぐに始められる
メルカリShopsは、「メルカリ」のアカウントがあればすぐにネットショップ運営ができるサービスです。出店時には審査を受けていただかなければいけませんが、「メルカリ」のアカウントがあれば、すぐに出店審査にお申し込みいただけます。
また、すでに「メルカリ」を利用している方でも、メルカリShopsとは別にアカウントの使い分けができます。引き続き「メルカリ」も使いながら、メルカリShopsでのネットショップ運営を行うことが可能です。
稼げるようになれば安定的な収入が得られる
メルカリShopsで販売した商品が多くのお客さまに購入され、さらにリピーターを増やしていけば、安定的な売り上げを得られるようになります。
2021年10月より開始したメルカリShopsですが、2021年7月からプレオープンを実施していました。
プレオープンに参加した方のなかには、ネットショップにはじめて挑戦したのにも関わらず、出店初月で月商1,000万円超の売り上げを達成したショップもいらっしゃいます。
他のECサイトなどでは、大手企業なども参戦しているため、個人で挑戦するには非常に厳しいのが現実です。
しかし、メルカリShopsなら、集客活動をしなくても売り上げを出しやすいので、ネットショップ運営がはじめての方でもあんしんして挑戦できます。ちなみに、メルカリShopsのプレオープンでは、先行申し込み者のうち57%がEC初出店者でした。
ネット販売がはじめての方でも、メルカリShopsなら、ライバルに負けないようなネットショップ運営ができます。
初期費用・月額料無料
メルカリShopsなら、初期費用や月額の固定料金はかかりません。費用が発生するのは、販売価格に対する10%の手数料と、売上金を銀行に振り込むときの振込手数料のみです。
メルカリShopsでは、商品が売れるまでは一切の費用がかからないので、固定費不要でネットショップ運営ができます。ネットショップで商品が売れるか心配という方でも、あんしんして挑戦していただけます。
メルカリShopsで出店するまでの手順


最後に、メルカリShopsでの出店手順をご紹介します。
メルカリアプリをインストールする
メルカリShopsは、「メルカリ」アプリを使って、出店や在庫管理を行います。まずは「メルカリ」アプリをインストールしましょう。
「メルカリ」アプリは、App StoreやGoogle Storeからインストールできます。
すでに「メルカリ」アプリをインストール済みの方はそのままご利用いただけるので、この作業は必要ありません。
メルカリアプリから必要事項を入力して申し込みをする
「メルカリ」アプリをダウンロードしたら、次は開設の申し込みをします。
メルカリアプリの画面下部にある「ホーム」アイコンを選んで、画面上部の「ショップ」タブを開いたら、「ショップを開設する」バナーを選びます。
メルカリShopsの開設申し込み画面が表示されたら、「個人利用」または「個人事業主」、「法人」から該当するものを選択。「業種と許認可の確認」や「規約等への同意」が表示されるので、指示に従ってチェックを入れながら進めてください。
本人情報やショップ名、銀行口座情報などを入力する
続いて個人情報の入力をしていきます。
必要な情報は以下の通りです。
【個人・個人事業主の場合】
- 許認可証情報・許認可証画像
- 氏名
- 住所
- 生年月日
- 電話番号
- メールアドレス
- 本人確認書類の画像(運転免許証や健康保険証、住民票など)
- ショップ名
- ショップ説明(任意)
- 事業者名・屋号
- 代表者名
- ショップの住所
- ショップの電話番号
- 問い合わせ対応可能時間
- 役務または商品の引き渡し時期(注文確定から発送までにかかるだいたいの日数)
- 返品についての特約
- 銀行コード
- 支店コード
- 口座種別
- 口座番号
【法人の場合】
- 許認可証情報・許認可証画像
- 法人番号
- 事業者名
- 事業者所在地
- 設立年月日
- 代表電話番号
- 資本金
- 年商
- 従業員数
- 事業内容
- ホームページURL
- 代表者名氏名
- 代表者住所
- 代表者生年月日
- 代表者電話番号
- 代表者メールアドレス
- ショップ名
- ショップ説明(任意)
- 問い合わせ対応可能時間
- 役務または商品の引き渡し時期
- 返品についての特約
- 銀行コード
- 支店コード
- 口座種別
- 口座番号
メルカリShopsの開設申し込み時には、これらの情報がすべて必要になります。
開設申し込みに必要な情報に不備があると、再提出が必要になったり、審査に通過できなかったりするので、しっかりと確認しながら、必要な情報を入力してください。
審査に通過したメールが届けば出店完了
メルカリShopsの開設申し込みをしていただくと、数日後にメールで審査結果をお知らせします。審査に通過すると、すぐに「メルカリ」アプリからネットショップの出店ができるようになります。
メルカリアプリでの商品の登録方法は、以下の通りです。
- メルカリアプリを開く
- ホーム画面にある「ショップ」タブをタップする
- ショップタブの上部にある「出品・ショップ管理」バナーをタップし、「ショップ管理画面」を開く
- 「出品・商品一覧」をタップする
- 「商品を登録する」をタップする
- 商品情報を入力して、「公開する」または「非公開で保存する」を実行する
返品特約を記載して未然にトラブルを防ごう


ネットショップでの返品には、お客さま都合の返品と、お店側都合の返品があります。商品に不備がある場合や、注文と違う商品を届けてしまった場合など、あきらかにお店側の過失が理由の場合は、返品を受け付けるようにしましょう。
一方でお客さまによる都合の返品の場合は、返品を受けるかどうかはお店側の判断におまかせしています。
返品特約をきちんと記載していない場合、トラブルとなる危険性が高いです。お客さまとの間にトラブルが生じないようにするためにも、返品についての条件はしっかりと記載しておきましょう。