iPhoneを何年か利用しており、そろそろ寿命が気になる方へ。この記事では、iPhoneの寿命の目安と確認方法(気を付けたいサイン)、長持ちさせるポイントをご紹介します。寿命を迎えたときの解決策も含めてチェックしていきましょう。
iPhoneの寿命は「3年以上」がAppleの公式見解
結論から言えば、iPhoneの寿命は「3年以上」とされています。公式メーカー(Apple)による説明は以下の通りです。
最初の所有者を基準にした使用年数について、(中略)iOS、iPadOSまたはwatchOSを搭載したデバイスは3年とするモデルを採用しています。ほとんどのApple製品は耐用年数がこれよりも長く、多くの場合最初の所有者から別のユーザーに譲渡または転売されるか、Appleによって回収されます。
・出典:Apple(日本)「環境 – よくある質問」
iPhoneの寿命は最低3年は動作するように設計されており、実際には3年を過ぎた後も動くことが多いという説明です。
上限は設定されておらず、3年後の当日に電源が点かなくなる=寿命が来るわけではありません。
最新のiOSを使いたいなら約5年が目安寿命
一方で、iPhoneで最新のiOSやその新機能を楽しみたい場合は、約5年が目安寿命となります。最新iOSのアップデート対象は、5年前までの発売機種に限定されやすいためです。
たとえば、2023年秋に提供開始予定の「iOS17」では、2017年秋発売の「iPhone 8」が対象外となりました。2018年秋発売の「iPhone XS」はアップデート対象に含まれています。
iOSのアップデートでは、iPhoneの使用感が一変する目玉機能も搭載されます。例として、作業に没頭したいときに通知を制限できる「集中モード」はiOS15で登場したものです。
セキュリティ面の問題やデバイスの突然死のリスクなども含めると、iPhoneはこの5年をひとつの目安として買い替えていけると安心です。
iPhoneの寿命の確認方法は?注意したいサインは4つ
では、iPhoneの寿命を確認する方法はあるのでしょうか?
こちらは具体的な日付を知る方法はありません。
しかし、Appleが目安としている利用年数3年を迎えた後に、以下のいずれかのサインが見られる場合は寿命が近い可能性があります。
- バッテリー(電池)の消費が異常に早い
- 頻繁に画面が固まる、反応が悪い
- 電源が突然落ちる、再起動する
- 最新アプリの対応端末に含まれないことが増えた
バッテリー(電池)の消費が異常に早い
特にわかりやすい寿命のサインが、バッテリー(電池)消費の異常な早さです。
今までの使い方で1日持たなくなったなど、バッテリーが以前よりも急激に消耗されはじめたときはiPhoneが寿命を迎えつつあると判断できます。
ほとんど触っていないのに本体が熱くなるときも同様に要注意です。
iPhoneのバッテリー状態の確認方法
iPhoneのバッテリーの状態は設定画面から確認できます。
ホーム画面から「設定」→「バッテリー」→「バッテリーの状態」と進み、「最大容量」が80%を切っている場合、買い替えかバッテリー交換を行いたいタイミングです。
iPhoneはバッテリーの最大容量が80%を切ると、「ピークパフォーマンス性能」と呼ばれる機能によりデバイスの性能が制限されます。
つまり、端末の能力を十分に発揮できなくなってしまうため気を付けましょう。
(※設定からピークパフォーマンス性能の無効化は可能。ただし、突然のシャットダウンなどのリスクが残る)
頻繁に画面が固まる、反応が悪い
普通に使っていて頻繁に画面が固まったり、思うようにタップが反応しなくなったりした場合も、残念ながらiPhoneの寿命が近いときです。
前述のピークパフォーマンス性能の悪影響か、あるいは何かしら端末に不具合が起きている可能性があります。
特に、これまでは普通に動いていたアプリやブラウザの動作が急に悪くなったときには気を付けましょう。
電源が突然落ちる、再起動する
緊急性の高い寿命のサインが、iPhoneの電源が突然落ちる、勝手に再起動をするといった症状です。
このような症状が見られる場合、近いうちに完全に点かなくなる恐れがあります。今すぐにでも大切なデータをバックアップして、買い替えや修理を行いましょう。
データのバックアップは、Appleのクラウドサービス「iCloud ストレージ」を利用するのが簡単かつ安心です。
iPhoneをWi-Fiに接続した状態で、「設定」→「ユーザー名」→「iCloud バックアップ」→「今すぐバックアップを作成」と進むだけで完了します。
最新アプリの対応端末に含まれないことが増えた
そのほか壊れるサインではないものの、自分のiPhoneが最新アプリの対応端末に含まれないことが増えた場合は、寿命を迎えたとみなすのもひとつの手です。
アプリが求める端末スペックは、年月が経つほどに上昇する傾向にあります。
そのため、たとえば気になるゲームアプリをスペック不足でプレイできなかったのであれば、今後の注目ゲームたちも遊べない可能性が出てきます。
今のiPhoneはよく頑張ってくれたと判断して、買い替えを検討してみるのも良いでしょう。
iPhoneの寿命を長持ちさせる4つの方法
そうはいっても、今のiPhoneをできるだけ長く使い続けたい方も多いはず。ここでは、iPhoneの寿命を長持ちさせる方法を4つご紹介します。
- バッテリーを充電しながらiPhoneを使用しない
- Appleの純正の充電器を使う
- 「充電0%」になることを避ける
- 衝撃や負担となる環境をできるだけ避ける
バッテリーを充電しながらiPhoneを使用しない
今すぐに意識したいのが、バッテリーを充電しながらiPhoneを使用しないことです。誰もが行いがちな行動ですが、充電しながらiPhoneを使うとバッテリーの消耗が早まってしまいます。
また、iPhoneの「設定」→「バッテリー」→「バッテリーの状態」の中にある「バッテリー充電の最適化」の項目をONにしておくこともおすすめです。
本機能をONにしておくと、持ち主の普段の使用方法に合わせて、iPhoneがもっともバッテリーの負担が少ない充電ペースを考えて対応してくれます。
(例:毎朝8時に起きる人が眠る前にiPhoneの充電を始めると、朝8時の直前にバッテリーが100%となるようにペース配分をしてくれる)
Appleの純正の充電器を使う
もし、Apple公式が提供する純正の充電器以外を使っているのであれば、できるだけ早くやめた方が安心です。
iPhoneに限らずデジタルデバイスは、純正の充電器の使用を前提に設計されています。
粗悪な充電器を使うと、過不足のある電流によりバッテリーやデバイスに負担がかかり、寿命が短くなることがあります。
「充電0%」になることを避ける
見落としがちなポイントとして、iPhoneのバッテリーが「充電0%」になることも避けましょう。
iPhoneにはリチウムイオンバッテリーが採用されており、本バッテリーは0%の完全放電状態になると大きな負担がかかる性質を持ちます。
ときにはバッテリーとしての機能を失う場合もあるといわれており、注意が必要です。
iPhoneはバッテリーが20%を下回ると充電を推奨する警告が表示されます。警告が表示された後は、無理をせず速やかに充電を行うよう意識しましょう。
衝撃や負担となる環境をできるだけ避ける
極端な高温(冷温)の環境下に置いたり、強い衝撃を何度も与えたりすることも、iPhoneの寿命を縮める原因となります。
以下は、よくあるiPhoneの寿命を縮めてしまう行動の一例です。
【iPhoneの寿命を縮めてしまうNG行動】
- 真夏や真冬の車内にiPhoneを放置する
- 直射日光の当たる窓際にiPhoneを放置する
- 何度も床や地面に落としてしまう
また、iPhoneが熱くなったからと冷蔵庫で冷やすのもよくある失敗です。冷蔵庫でiPhoneを冷やすと、本体の内部に結露が生じて故障の原因となります。
iPhoneが熱くなった場合は一度使用を中断し、涼しい部屋で放置してください。急ぎの場合は扇風機などの風を当てるのも有効です。
iPhoneが寿命を迎えたときの対処方法は2つ
どれだけ大切に使っていたとしても、電化製品はいつかは寿命を迎えます。
iPhoneが寿命を迎えた(あるいは寿命が近いと感じた)場合は、「修理」か「買い替えの資金化(メルカリへの出品)」で対処を進めましょう。
対処方法1:修理を申し込む
現在のiPhoneのスペックに不満がないのであれば、修理して使い続けるのもひとつの手です。
特に電池回りだけが寿命を迎えた場合は、Appleのバッテリー交換を申し込むだけで解決することもあります。
iPhoneの修理は「Apple公式に申し込む」あるいは「スマホ修理を専門とする業者に依頼する」の2種類の方法があります。それぞれの特徴は以下の通りです。
【iPhoneの修理の方法と特徴】
方法 | 特徴 |
---|---|
Apple公式に申し込む | Appleに直接、あるいは携帯キャリアを通じて修理を申し込む方法。公式が推奨する方法であり信頼性◎。ただし、修理内容によっては料金が高額なことも。 |
スマホ修理が専門の業者に依頼する | 非公式の修理業者にお任せする方法。公式の修理より価格が大幅に安い傾向にある。ただし、修理内容によっては本体のメーカー保証が切れてしまうなどリスクも大きい。 |
2つの方法には一長一短ありますが、いざというときのリスクを考えると、Apple公式に修理を申し込むことをおすすめします。
対処方法2:メルカリに出品して買い替え資金にする
手元のiPhoneのスペックに不満がある、あるいは新しいiPhoneに興味があるのなら、メルカリへの出品による買い替え資金化もご検討ください。
メルカリはiPhoneの出品にも対応しており、3大携帯キャリアの下取り価格よりも高水準で取引されています。
たとえばiPhone13(128G)の場合、メルカリでの平均取引価格は3大キャリアの下取り最高額より約32,000円も高額です。
ただし、完全に動かないiPhoneは「ジャンク品」扱いとなり、取引価格も下がってしまいます。買い替えを視野に入れているのであれば、早め早めの出品をご検討ください。
iPhoneをメルカリに出品する準備や流れは、以下の記事で解説しております。
iPhoneの寿命を知って上手に使いこなそう!
この記事ではiPhoneの寿命について、目安や気にすべきサイン、長持ちさせる方法、寿命を迎えた後の対処方法をご紹介しました。
Apple公式によれば、iPhoneの寿命は3年以上とされています。一方、最新のiOSや新機能も楽しみたい場合は5年がひとつの目安寿命です。
ぜひ、メルカリへの出品による買い替え資金化も活用しつつおトクにiPhoneを使いこなしてください。